2015年10月27日火曜日

ゆかたの種類

現代の日本の生活で浴衣が多く着用されるのは、
主に花火大会・縁日・盆踊りなどの夏の行事である。
日本舞踊や演劇などの稽古着として通年使用されることもある。
日本独特の風習として旅館やホテルに寝巻として用意されている場合が多いが、
多くは簡略化されたものである。温泉宿やそれに類するホテル等では、
備え付けの浴衣を着用したままで館内施設を利用したり、
近隣を外出することは問題ない(都市部にある施設では不可の場合もある)。
しかし、一般的にシティホテル等では、着用したまま室外に出ることは認められていない。
レストランや遊園地・テーマパーク、スポーツの試合などでも、
夏に浴衣を着用して来場すると特典がある施設が増えている。
特に宿泊施設が点在する温泉街では連携を組んで、
街全体を鮮やかに演出する試みを打ち出しているケースもある。
施設利用者に浴衣と下駄を貸し出し、着付けもサービス。
宿泊客にはそのままプレゼントするなど工夫を凝らしている。
浴衣が一種のリゾートウェアとなっている。
浴衣の起源は平安時代、貴族が蒸し風呂に入るとき、
水蒸気でやけどしないように着た「湯帷子〔ゆかたびら〕」がはじまりとされています。
帷子〔かたびら〕とは麻の着物のことです。その時代、綿は高級品とされたため、
装束の下着となる薄い着物は麻で作られていました。
江戸時代後期になって、綿の生産量が高まり庶民に普及するとともに、
湯帷子の生地も麻から綿に変わりました。
また、銭湯の普及にともない着用の場が増えたため、
略されて「ゆかた」と呼ぶようになりました。
現在では風呂上がりだけではなく、夏に着る着物として定着しています。
通常の私服とは違い、長襦袢を着用せず、素肌の上に着る略装である。
浴衣が庶民の間に広がったのは、江戸後期に風呂屋が普及したことに因ります。
風呂には裸で入るようになっています。
だから浴衣も初めは湯上がりの汗を拭き取るために今のバスローブのように
風呂屋の二階などで来ていたものが次第にそのまま着て外に出られるようになり、
下着から外出着へとその用途を変えていきました。
江戸時代では、盆踊りや花見などに揃いの浴衣で出かけることが流行し華やかな文禄が生まれました。
また歌舞伎役者が舞台で着た衣裳を庶民が真似るなどしたことで、浴衣文化が江戸に花開きました。
もう一つ江戸時代に浴衣が広まった要因として「天保の改革」が挙げられます。
天保の改革で、町人は絹を着てはならないという掟が出されてからは、木綿の浴衣益々発達しました。
普通の着物で付けるような長襦袢などは基本的につけません。
しかし、麻の浴衣など透けやすい素材で作られている浴衣はつけた方がほうが良いでしょう。
また、染め方により格のある浴衣も存在します。
そのような浴衣で外出する際は、着物と同じように下着や衿元を重ねた装いにする必要があります。
浴衣には暑い日本の夏を快適に過ごす工夫が凝らされています。
例えば、古典的な浴衣には、紺地と白地が多く見られます。
白地の浴衣は昼用で、家の中で着ると真夏でも涼しく過ごせます。
紺地の浴衣の場合、紺色に染めるために使われている「藍」の香りを虫が嫌うことから、
虫の多く出る夕方から夜にかけて着用するのが良いとされています。
浴衣には暑い夏を快適に過ごすための日本人の生活の知恵が染み込んでいます。

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