2016年2月17日水曜日

梅の花

花名のウメの語源には諸説あります。
中国語の「梅(メイ)」が転訛したとする説、
薬用に燻製にした実が「烏梅(ウメイ)」として伝来して転訛したとする説、
花の美しさから「愛目(うめ)」が転じた説などがあります。
古くから日本人に愛されてきたウメの花
江戸時代以降の花見といえばサクラですが、
奈良時代以前に「花」といえばウメのことでした。
平安時代、菅原道真が愛した花としても知られ、
道真とその神格化である学問の神、天神のシンボルとしてもウメが使用されます。
平安時代の貴族・菅原道真(845~903年)は、
朝廷内での公卿・藤原時平(871~909)との政争に敗れ、
遠く九州・筑前国の大宰府へ左遷されることになりました。
道真はとりわけ愛でてきたウメの木、サクラの木、マツの木との別れを惜しみます。
道真を慕う庭木たちのうち、サクラは悲しみに暮れてついには枯れてしまいました。
ウメとマツは道真の後を追って空を飛びます。
しかし、マツは途中で力尽き、摂津国八部郡板宿近くの丘に降り立ち、
この地に根をおろしました(飛松伝説)。
ウメは一夜のうちに大宰府まで飛んでゆき、その地に降り立ったといいます。
梅には300種以上の品種があり、
野梅(やばい)系、紅梅(こうばい)系、豊後(ぶんご)系の3系統に分類されます。
主に花を楽しむのは野梅系、
紅色の花をつけるのは紅梅系、
主に梅の実を採るのは豊後系です。

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